
2025/6/11
【初心者向け】統合失調症とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説
「統合失調症(とうごうしっちょうしょう)」という言葉を聞いたことはあるけれど、どんな病気か詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか?
統合失調症は、心や脳の働きに影響を及ぼす病気のひとつで、決して珍しいものではありません。日本では、100人に1人がかかると言われており、誰にでも起こり得る病気です。今回は、そんな統合失調症について、できるだけやさしく、わかりやすくご紹介していきます。
●統合失調症ってどんな病気?
統合失調症は、考え方や感じ方、周囲との関わり方に影響が出る病気です。特に、現実と想像の境界があいまいになることで、日常生活がうまく送れなくなってしまうことがあります。
症状は人によってさまざまですが、大きく3つのタイプに分かれます。
1. 陽性症状(ようせいしょうじょう)
現実には存在しないものを感じたり、見たりするような症状です。
・幻聴(げんちょう):誰もいないのに声が聞こえることがあります。「悪口を言われている」「命令される」といった内容が多いです。
・妄想(もうそう):実際には起きていないことを強く信じ込んでしまう状態です。「誰かに監視されている」「自分には特別な力がある」と感じることがあります。
2. 陰性症状(いんせいしょうじょう)
感情や行動が乏しくなり、生活に意欲がわかなくなる症状です。
・感情の起伏が少なくなる
・話すことや行動が減る
・人との関わりを避けたくなる
3. 認知機能の低下
記憶力や集中力、判断力が下がることで、仕事や家事が思うようにできなくなることがあります。
●どうして統合失調症になるの?
原因はまだ完全にはわかっていませんが、いくつかの要素が関係していると考えられています。
・遺伝的な影響:家族に同じ病気の人がいると、かかりやすくなる傾向があります。
・脳内の物質のバランス:特に「ドーパミン」という神経伝達物質の働きに異常があると、症状が出やすいといわれています。
・ストレスや生活環境:仕事のプレッシャー、人間関係のトラブルなど、強いストレスがきっかけになることもあります。
●治療すればよくなるの?
統合失調症は、早めに治療を始めて、じっくりと向き合っていけば、落ち着いた生活を取り戻すことができます。
1. 薬による治療
主に「抗精神病薬」と呼ばれるお薬を使って、幻覚や妄想などの症状を和らげます。副作用が出ることもあるので、医師と相談しながら続けていくことが大切です。
2. 心のケア(心理療法)
カウンセリングや認知行動療法といった方法で、不安を減らしたり、生活のリズムを整えたりするお手伝いをします。
3. 生活支援・リハビリ
病気を理解して、少しずつ社会に慣れていくための支援もあります。就労支援や地域活動などに参加することで、自信をつけていくことができます。
●家族やまわりの人ができること
統合失調症は、本人だけでなく、家族やまわりの人のサポートもとても大切です。
・「怠けている」と決めつけず、病気として理解してあげましょう。
・励ましよりも、「そばにいるよ」という気持ちを伝えることが大切です。
・通院や服薬のサポート、日常のちょっとした声かけも回復の助けになります。
●最後に
統合失調症は、決して「特別な人だけがかかる病気」ではありません。誰にでも起こる可能性があるからこそ、正しい知識とあたたかい理解が必要です。
この記事が、あなたやあなたの大切な人の助けになれば幸いです。
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